こんにちは。今回も1冊読み終えましたのでご紹介します。
今回ご紹介するのはこちら。
オーバーラップ文庫より、黄波戸井ショウリ著、アサヒナヒカゲイラストの「着き50万もらってもいきがいのない隣のお姉さんに30万で雇われておかえりって言うお仕事が楽しい」です。なげー。
ライトノベル新刊の、年上お姉さんと、お姉さんに雇われた元ブラック企業従業員の…たぶんギャグかな?何とも言えない物語です。
ストーリーの始まりはブラック企業勤めだった主人公、松友はいつも通りに仕事を終え、深夜1時を過ぎて帰宅したところから。
そんな彼のお隣さん、早乙女ミオさんが部屋の鍵を紛失してしまい、自室の前で立ち尽くしているところに遭遇したことで、ふたりの物語は幕を開ける。
何とかして早乙女さんの部屋に侵入を果たした松友はそこで迂闊にも早乙女さんに「おかえり」と言ってしまう。
それにびっくりしたと同時に、久々に言ってもらえた「おかえり」の一言に胸を打たれた早乙女さんは「おかえり係」として松友を採用すると言い出したのです。何言ってんだこの人は?と、僕も松友と同じ気持ちになりました。
しかし、早乙女さんは本気だったようで、その後は色々と手を回して、彼をもともと務めていたブラック企業から拾い出し、自宅の「おかえり係」として月30万円の雇用契約を結びます。
なぜ恋人や友人、または婚約者、といった立場ではないのかというと早乙女さん、割と根深い闇を抱えた女性でして、その影響で金銭的な繋がり、雇用という繋がりがないと他人を信用できないという非常に面倒臭い性格をしているからです。
ただ「おかえり」と言うだけだとちょっとアレなので、松友は彼女の家の掃除やら炊事やらといった家事も担っています。まあ言い方は違いますが、家事代行みたいな感じに思っておいてもらえれば大丈夫だと。
そんなこんなでふたりの妙な生活は始まったわけですが、そこには早乙女さんの闇を垣間見れるイベントが盛りだくさんなのでした。
まず、早乙女さんはぬいぐるみが好きということで一緒にぬいぐるみを買いに行き、しかしその後、その人の反省会ということでひとりで『魔女集会』を開催している場面を目撃したり。
はたまた、早乙女さんが風邪を引いた際に看病していたら精神年齢が幼児退行していたりと。(ここは割と重要なイベントです)
ともかく、そんなこんなとイベントを乗り越えてCGを回収していく松友。しかしある時、彼の元勤め先のブラック企業が倒産の危機に!そこには早乙女さんも一枚噛んでいるという事実が発覚して、それをどうにかするために奔走したり。
というような大変なイベントを乗り越え、無事に元の生活に戻る早乙女さんと松友でした。彼女の闇を垣間見て、それを乗り越えさせるべく尽力する松友はいい奴です。
それにしても「おかえり」っていい言葉だなーっと改めて思わされた1冊でした。
というわけで今回はこのへんで。
また次回、お会いしましょう。