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【書評】五分でわかるD・カーネギー「人を動かす」

 人を動かす、と言うのは、誰かを意のままに操る、という事ではありません。あなたの事を大切に思ってくれている人があなたを助けてくれるという事です。

 そんなわけで、今回は本の紹介です。今回ご紹介するのはこちら。

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 D・カーネギー「人を動かす」です。著者、カーネギーが実地の知見を元に、友人、恋人、部下や上司など、他人に動いてもらい、自分の望んだ結果を手に入れるための方法が書かれた一冊です。何十年と読み継がれてきた本書を読む事で、学校や職場、恋愛や夫婦関係などなど、様々な場面で応用できる心構えを身に付けることができると思います。

 本書は七つの章から成り、更にいくつかの細かいトピックに分かれて構成されています。おまけとして、家庭生活で使える七原則も収録されています。

 今回はその中から、特に大切だと思われるものを三つほどご紹介したいと思います。

 

第一章 人を動かす三原則

人を動かす 文庫版

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 苦情も言わず、非難も批判もしない。―どういう事かと言うと、これについては犯罪者の例を取って説明されています。

 アメリカを震撼させた凶悪殺人者でさえ、死刑を執行される直前には「俺は自分の身を守っただけ」だと口にしたと言います。ここで注目するべきは、彼が死の間際でさえ反省の色を見せなかった事ではありません。

 いかに犯罪者といえど、彼らには彼らなりの理屈と理由がある、という事です。これはを日常生活に応用して考えるとするならば、様々な場面に転用可能です。

 例えば一例として、部下と上司という関係性を持ち出しましょう。

 四十代の上司は、まだ二十代そこそこの部下が作ってきた会議の資料に目を通しています。もちろん、まだまだ新参者のする事ですから、粗削りでミスや目に見えておかしな部分がおおい。けれどここで「これではだめだ、作り直してこい!」などと言うのはご法度です。そんな事をすれば、部下は作り直す事はするでしょうが、上司に対していい印象は抱かないでしょう。とすれば、今後同じ過ちを繰り返す事は明白です。

 ではどうするかと言えば、上司は直してほしい修正個所があったら「俺はこうしたほうがいいと思うんだが、どうだろうか?」と持ち掛けます。これは一見すると甘やかしに聞こえる人もいるでしょうが、非常に大切な部分です。

 ポイントは批判をしない、という点です。部下が作ってきた資料に対して上司は感情的に怒鳴り散らすのは簡単ですが、これでは反省や自分で考えるという事は望み薄です。

 しかし、相手の意見の中に自分の意見を滑りこませる事によって、部下に「そういう考えもあったか…」と考える余地を与える事になります。これが何より大切です。

 

人を説得する十二原則

 相手が即座にイエスと答える問題を選ぶ。―一見するとズルい方法のようにも見えるかもしれませんが、これも存外効果の高い方法です。

 これは一貫性の法則または一貫性の原理と呼ばれる心理的な傾向によるものです。一貫性の原理とは、人間は何らかの質問にイエスと答えた場合続けてイエスと答えようとする、というものです。これは一貫性を貫く事によって他者から社会的評価を得たいとする心理的傾向なのです。

 この心理的テクニックはマーケティングの場でも使われます。セールスマンなどはこのような方法を巧みに使って顧客に商品を買わせるわけですね。

 ここまで言えば、おそらく読者の皆様におかれましても鮮明にお分かりいただけたかと思いますので、説明は不要ですね。

 

人を変える九原則

 まずほめる。―どういう事かと言いますと、子供が何かしらのいたずらをしでかした際、またはなかなかおもちゃを片付けない、といった場面でもいいでしょう。そうした場合、怒ったり怒鳴ったりするより先に、まず相手の長所をほめてあげましょう。君はよく手伝ってくれる、元気で明るいいい子だ…何でもいいです。

 人は怒られると悲しい気持ちになったり、反発を覚えたりします。そうなってしまっては、こちらの話を聞いてくれるどころではありません。人を変えたければ、まずは話を聞いてもらう事です。

 これから怒られる、とわかっているのに身構えない子供はいないでしょう。どうやっておべっかを使って相手の機嫌を取るかと考える子もいるかもしれません。

 しかしこちらとしては、ご機嫌取りをされるよりおもちゃを片付けてもらいたいのです。そこで、まず最初に褒める事で、子供の方に話を聞く準備をさせるのです。

 怒る前に褒めるというワンクッションを置く事で、話を聞いてくれるようになるでしょう。

 そして、この方法は子供のみならず、誰に対しても有効なので、積極的に活用していきたいですね。

 

まとめ

 いかがでしたでしょうか?人生の悩みとはほぼ100%人間関係の悩みだとアドラーも言っています。そして「人を動かす」には社会の中でもっとも重要な人間関係をスムーズにし、自分の望んだ結果を手に入れるために大切な方法がいくつも書かれています。もしあなたが人間関係で悩み、家族や恋人のために頭を悩ませているのなら、きっとこの本があなたのよきアドバイザーとなってくれるでしょう。

 ぜひ、お手にとって目を通してみてください。それではっ!

 


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