宮島未菜著『成瀬は天下を取りにいく』
あらすじ
コロナ過を生きる中学生、成瀬あかりは変わり者だった。常にひとりきりでいるのにもかかわらず、それを気にした様子もなく、自分の考えや行動を貫くのに躊躇のない性格で、大半のクラスメイトは彼女を遠巻きにしていた。
これは、そんなコロナ過を生きてきた変わり者の女子中学生が青春を謳歌するお話です。
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書店に行くと大きなポップがあり、大々的にオススメされていたので購入してみました。
時はコロナ過。中学生の成瀬あかりという女の子が主人公です。彼女は変わり者で、周りからは孤立していましたが、本人はそんなことはものともしません。
もうこの時点で、かなり魅力的な人物像でした。こういう主人公は好きです。
さて、そんな成瀬さんですが、コロナ過の学生さんということで行事は軒並み中止になり、暇を持て余して……いるわけではありません。
例年開催されていた催しが無くなったからのなら、自分から探しに行けばいいのだというスタンスと行動力は、僕が持っていないものでした。
そのバイタリティにあふれた精神は、きっと真似できない部分なのではないかなと思います。
特にそれを感じさせてくれるのが、やはり一番最初のエピソードである大型ショッピングモールの閉店の際の話でしょうか。
この一話が、成瀬あかりという人物を一番知ることのできるお話だったと思います。
成瀬さんが何を考え、どう行動するのか、それを予測することは難しかったです。しかし、それと同時にその予測不能な行動に、読み手である僕は引き込まれてしまったのでした。
いかがでしたでしょうか?もし興味がわいたと言いう人がいましたら、お手に取ってみてください。
それでは、また次回お会いしましょう。さようなら。