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【書評】14歳の、淡い一瞬。鈴木大輔「育ちざかりの教え子がやけにエモい」

こんにちは。今回も一冊読み終えましたのでご紹介を。

 

今回ご紹介するのはこちら。

育ちざかりの教え子がやけにエモい (ガガガ文庫 す 6-1)

 

ガガガ文庫より、鈴木大輔著、DSマイルイラストの「育ちざかりの教え子がやけにエモい」です。

 

主人公の小野寺達也は中学教師。そして教え子でもあり幼馴染の椿屋ひなたは普通ではなかった。

 

女性らしい曲線、慎重、雰囲気…すべてにおいて周りの女子生徒と比べるべくもなく音靡いでいるのだ。

 

しかし、いくら大人びいていたとしても彼女は子供。子供に対してムキになったり、ましてや邪な感情を抱いてはならないと常日ごろから達也は思っている。

 

ひなたのセクハラめいた言動も失礼な態度も甘えん坊な一面も、すべて等しく愛おしく愛していかなければならない。そう、幼馴染として、そして教師として。

 

中学生。本人たちにはうんざりするほど長く、けれど後から振り返ってみれば一瞬の時代。

 

そんな刹那の間に起こる、少女の変化を見守っていく、そんな物語。

 

さなぎが蝶になるがごとく、その姿は儚く美しい。

 

 

読後感は奇麗でした。最後に外国人作家の詩を読むシーンは割と好きです。まるでひなたの透き通るような美声が聞こえてくるようでした。

 

主人公は一概にロリコンと呼ばれるような人物ではないと感じました。本人としても、教師としてのある種の使命感を持って教職を真っ当しようとしているわけですし。

 

しかし、ひなたの見た目と言動のギャップや幼馴染という立場がよりひなたに対して手を焼いているという印象を強くします。

 

ひなたは学校では大人びいていて、あらぬ噂を立てられることもありますが、それも関係ないといった雰囲気で、自分の行動に周囲を巻き込んでいきます。

 

そうした部分や、家庭での達也に見せる顔などがまだ子供なんだなぁと思い、可愛らしいと思えます。

 

さて、いかがでしたでしょうか? ぜひ、読んでみてください。

 

それではっ。


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