星渉著『99,9%は幸せの素人』
概要
人は誰しも、幸せになりたいと願っているもの。しかし、一体どうしたら、幸せになれるのか、その方法については全く無知である。本書『99,9%は幸せの素人』はそんな一見すると非科学的にも思える「幸福論」をテーマにい書かれた本である。幸福論、といっても、神や仏に祈りなさいとか、そんな事は一切書かれていない。本書に表されているのは、心理学と統計学を利用した、科学的に正しい「幸せ」になるための方法を掲載されている。
―
―
本書を読み終えての感想は「自分はあまり幸せではなかったのだな」という事です。
もちろん、自殺や失踪を考えるレベルでの不幸は幸いにして僕の身には今まで降りかかっていません。しかし、果たして自由か、幸せかと訊ねられれば、きっとノーと答えるでしょう。
それは、やはり現在の僕の仕事に対して少なからず不満を抱いていたり人間関係(特に職場において)で不平があったりと、何かと腹を立てる事柄があるからだと思います。
僕自身は、それは仕方のない事であり、人と人が暮らしていく上ではどうしようもない事だと思っていました。
けれど、本書はそんな僕を含めた『幸せの素人』に向けて書かれた本です。そこには、心理学と統計学に基づく、科学的な「幸せになるための方法」が書かれていました。ここで、二つほど紹介します。
まず第一に「お金は大切なものである」という認識を持つ、という事です。
何をあたり前な事を言い出すんだ、と思われるかもしれません。僕も、本書を読んでいて思いました。
しかし、世の中には「お金が全てではない」という言葉が存在します。お金よりも大切なものがある。だからお金を追い求めるのは卑しい事だ、とそんな意味合いで使われることがおおいのではないでしょうか。
とはいえ、お金がなくては生活は成り立たず、現代においてお金を使った娯楽が多々あります。
つまり「お金は全てではないが、大抵の事にはお金は必要」という事ですね。
ちなみにこれは闇金ウシジマくんに出てくる名言です。
少し脱線しましたね。
要するに「ある程度の収入を追い駆ける」事は自分を幸せな状態に置くために必須だという事です。
具体的には年収800万円までは、収入の向上に従って幸福度が増すそうです。本当かどうかはわかりませんが、科学的にはそういう事になっているそうです。
そして次に「結婚」についてです。
結婚する事で幸せになれる、または結婚する事は不幸の始まりだ。
人によって、意見の分かれるところでだと思います。しかし、「結婚」そのものが僕たちの幸福に対して何らかのアドバンテージをくれる、という事はなさそうです。
結婚による幸せは最長で3年しか続かないそうです。独身者である僕にとっては、恐ろしい話です。
これについては、脳内ホルモンが関係しているそうです。
結婚による幸せの寿命が3年しか続かないのであれば、その先は一体どうするべきなのか。
答えは一つ。「努力せよ」という事でした。
結婚については、僕は考えた事もないし実際にした事もないのですが、このメッセージは意外でした。
結婚でするだけで幸せになれるものだと思っていたからです。よき伴侶と巡り合い、幸せな結婚をする。それは、男女問わず人間が描いている理想図ではないでしょうか。
とはいえ、考えてみれば頷ける話でもあります。
結婚とはすなわちアカの他人が一緒に暮らし、家庭を築いていく事ですから、そこには相手を理解し、労り、気を使うという努力が必要ではないのでしょうか。
結婚する前に、その事を知る事ができてよかったです。相手はまだいませんが笑。
さて『幸せの99,9%は幸せの素人』でした。いかがでしたでしょうか?
それではまた、次回お会いしましょう。さよなら。