プラスアルファの本棚

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復讐するために、生まれ変わった。

子供の頃の記憶は、消えない。

 みなさんは昔、悔しい思いをして見返してやりたい、と思ったことはありますか?僕は…振り返ってみると、何度かあります。同じクラスメイトで好きだったあの子に振られた時、運動会のリレーで負けたあいつ。思えば僕の人生は敗北が多かったかなと思えるくらいです。

 どうも、プラスアルファです。ということで、今回はそんな人にぴったりな作品をご紹介します。悔しい思いをして誰かを見返したいという気持ちを持ち続け、そして大変身を遂げた主人公のお話です。

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 今回ご紹介するのは竹岡葉月先生原作、Tiv先生漫画の『政宗くんのリベンジ』です。

 幼少の頃、豚足と呼ばれた少年真壁政宗くん。豚足という名に相応しいぷっくり体形で、いじめられっ子だった政宗くん。そこから大変身を遂げ、そして高校生となった現在、彼を豚足と呼んだ張本人の前に姿を現します!

 

 真壁政宗

 本作主人公。

 幼少時代はデブ、ボンボンキャラ、いじめられっ子という三重苦。泣き虫で度胸がなく、母親がくれるお菓子や食べ物を何の気づかいもなく食べていたのでかなり恰幅のいい体つきだった。いじめっ子から逃げてた先で安達垣家に逃げ込み、そこでその後の人生を変える存在(肉体的にも精神的にも)、安達垣愛姫と出会う。しかし、ある日突然「豚足」と呼ばれ、見放されてしまう。その時の悔しさをバネに、祖父の家でつらい修行の日々を送る。その結果、高校生になった頃には見事なイケメン化に成功し、安達垣愛姫との決戦へと望むのだった。

 安達垣愛姫

 本作メインヒロイン。

 安達垣グループの一人娘。勝気で少々以上にきつい性格をしている。成績優秀だが告白してくる男子生徒に対して容赦のないあだ名をつけるため「残虐姫」と呼ばれている。典型的なツンデレ属性で、最初は主人公のことを自分に言い寄ってくる他の男子と同じように軽薄な人物だと思っていた。最終的に真壁のことを好きになり、もはや別人なのでは?と思えるくらい可愛くなってしまう。過去に政宗と出会っているのだが、痩せてイケメンに変貌を遂げていたからか気づかなかった。大食家で、すぐにお腹が空くのが悩み。

小岩井吉乃

 本作サブヒロイン。

 またの名を腹黒シンデレラ師匠などと呼ばれる(主に政宗に)。普段はボーッとした人物を装っているが、その内情は計算高く、裏工作が得意。愛姫の命令で長年使い走りをさせられていた。代々安達垣グループの従者を務める家計で育ったため、自分はそういう人生なのだと諦めている。策略家で達観しているが、どこか詰めの甘い部分があり、作戦は割と失敗する。胸のあたりに大きな夢の膨らみがふたつ。

藤ノ宮寧子

  本作サブヒロイン。

 学校にはハイヤーで登校するなど、お金持ちなのでは?と思わせる行動を多々取る。病弱で常に大量の薬を持ち歩いており、作中でも一度入院しその後渡米して手術まで受けている。トマトケチャップを使って吐血を装ったり、腹黒に行動に出ることも。時折京言葉を使うことがあり、京都出身なのでは?と推測される。最初はトマトケチャップの件を始めとして様々な嘘をついていたので、政宗から警戒されていたが、後半は師匠と同様によき相談相手になっていた。

双葉妙

 本作のサブヒロイン。

 政宗の所属するクラスの委員長。面倒見がよく、サバサバとした性格をしている。水泳部に所属しているため、おそらく運動神経もいいのだろう。一度政宗に告白しているが、政宗が自分の目的のために振ってしまう。その後もなかなか新しい恋に踏み出すことができないようで、政宗や愛姫と一緒に行動することが多くなる。

朱里小十郎

 政宗の唯一と言ってもいい男友達。

 政宗と同じクラスに所属する男子生徒。女子のような顔つき、体つきをしているが、男である。いわゆる男の娘で、その言動も女々しい部分が散見される。甘い物が好きで、スイーツ将軍と呼ばれてしまうくらいその手の店に詳しい。寧子に対して密かに思いを寄せていたが、結局結ばれることはなかった。決してヒロインの一人ではないことは、誤解のないようはっきり言っておこう。

感想

 さて、本シリーズを読んでの僕の感想ですが、一言で言い表すのは難しいな、と感じました。復讐のために地獄の特訓の末、イケメンと化した政宗くん。しかし当の本人は彼に気づかず、それどころか昔一緒に遊んでいた男の子が自分の前から忽然と姿を消したのだと言い出します。どうしてそんなことになってしまったのか。政宗君は怒りに震えます。僕もそうでした。「豚足」といったのは安達垣嬢のはずなのに。しかしそこには、幼い子供なりの気持ちの揺れが関わっていたのでした。それを知った政宗君は、とある行動に出ます。そして、彼が選んだ道とは。あまりネタバレはよくないと思うのでこれくらいで。

 最後に僕が一番見どころだと思った部分を一つ。後半の安達垣愛姫嬢の衣装の豊富さがです。そして髪型。季節が移り変わっている部分だからでしょうか、非常にパターンが多く、可愛らしかったと思います。やっぱツンデレのデレは破壊力すげぇぜ!


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