モーガン・ハウセル猪『サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット』
概要
2014年にとあるガソリンスタンドの店員と清掃員を長年務めていた男が亡くなった。彼は何の変哲もない、平凡な男だった。ただ実直で正直さと誠実さを兼ね備えた男だった。彼が残した遺産は日本円にして8憶円だったという。反対に、特許を取り世間的に成功者と言われる男がいた。彼はお金で水切りをして遊ぶような人物だった。まさしくドブに捨てていたわけだ。
ただの清掃員と成功した事業家。この二人の間には、最終的に深い経済的な隔たりがあった。果たして、平凡な清掃員と成功したビジネスマンの間には何があったのか。それを読み解きながら、お金にまつわる心理学を学ぶ一冊。
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昔々、ロナルド・リードという男がいました。彼は何の変哲もない、ただの清掃員でした。しかし、彼の死後、残した遺産はなんと8億円!
本の冒頭で、そんな話をされて僕は思わず「えっ?」と思いました。
言い方は悪いかもしれませんが、ただの清掃員が800万ドル、日本円にして8億円の財産を残していたというのですから。
なぜそんなことが可能だったのか、当然知りたいと思うのが人情というものです。頭からそんな衝撃的な話を聞いて、僕は続きが読みたくて仕方がなくなりました。
清掃員と言えば、社会には欠かせない大切な職業の一つです。しかし、現実問題として金銭的にはそこまでいい職業とは言えません。
そんな彼がどうやって、莫大な富を築けたのか。その方法とは株式投資でした。
ロナルドさんは給料の一定額を株式の買い付けに回し、一度もそれらを売却することなく、増やし続けたのです。
その結果として、8億円という資産を築くことができたのでした。
そして反対の例として、若くして成功したビジネスマンの話が出てきます。
彼はお金を文字通りおもちゃのように扱い、結局は破綻してしまいます。
お金のを湯水のように使う、ではなくお金をおもちゃにする。もう、僕のような小市民からすれば想像の欄外のような世界です。
しかし、そんなことをしていては、生活が破綻するのも時間の問題。
本書の細かい部分を省いて、結論だけをお伝えすると、お金で破滅する人とそうでない人の違いはメンタルと考え方だということです。
どんな事態になっても動じないメンタルと、お金に対する現実的な考え方、そして堅実な行動を行っていけば、収入の多寡にかかわらず、億万長者になれるのだとこの本は教えてくれました。
いかがでしたでしょうか?興味を持っていただけたという方がいましたら、ぜひ読んでみてください。それでは、さようなら。