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【図書館ねこデューイ】アメリカに愛と優しさを与えた、とある茶ねこの実話。

こんにちはこんばんは。プラスアルファでございます。

 

さて、みなさんは動物、とりわけ猫は好きですか?僕は自宅で猫を飼っていて、毎日一緒に過ごしています。

 

今回はそんな、猫にまつわる物語をご紹介します。

 

それがこちら。

 

ヴィッキー・マイロン著『図書館ねこディーイ 町を幸せにしたトラねこの物語』です。

 

ある冬の寒い朝に出会った、一匹の弱った子猫とその子猫に愛情を注ぐ人々のノンフィクションです。

 

本書のおすすめの人は、

 

・猫好き。

 

・ノンフィクションを読みたい。

 

・心を温かくしてくれる、感動物語が読みたい。

 

という人です。

 

それでは、概要に移りましょう。

 

舞台はアメリカはインディアナ州にあるスペンサーという工業の町。小さなその町の公立図書館で働く司書館長のヴィッキー・マイロンが本書の語り手を務めます。

 

主人公はヴィッキーを始めとしたスペンサーの町の住人たち。そして、彼らに深い愛を届けてくれた赤茶トラの猫。名前はディーイ。

 

デューイとスペンサー図書館が初めて出会ったのは、ヴィッキーが図書館長として働き始めて二年目のとある寒い冬の朝でした。

 

毎朝の出勤の際に、ヴィッキーは備えつけの返却ボックスを覗き込みます。特に週末開けになると、そこには返却された大量の本が入っているからです。

 

その日も、いつものように返却ボックスを確認したヴィッキーでしたが、その朝はいつもと違っていました。薄汚れた一匹の子猫が震えながら丸くなっていたのです。

 

その子猫こそが、スペンサーの町で愛される小さな茶トラのディーイなのでした。

 

その後、約十六年間に及びディーイはヴィッキーや図書館の職員。そして利用者に愛されて育ちます。その後、彼は幸せの内にこの世を去りました。

 

というのが、本書のあらすじと概要です。ここからは、僕の感想を述べさせていただきたいと思います。

 

まずもって、返却ボックスに子猫を入れたのは誰だ!と言いたいですね。自ら寒さをしのぐために入ったのか、それとも誰かから捨てられたのか。

 

もし後者なのだとしたら、憤りを感じます。しかし、図書館ではそんな犯人捜しのような事はしませんでした。そうする事に意味がないとわかっていたからです。

 

図書館でディーイを飼うと決まった際も、大変だった部分が描かれています。図書館は公立であり、言ってしまえば公共の施設です。運営にはヴィッキーの独断が許されるシーンは少なく、ディーイの件はまさしく独断で決定する事はできませんでした。

 

とはいえその後に待ち受けるヴィッキーの苦難に比べれば、その当時の苦労は苦労の内に入りませんでした。

 

こうして図書館にてディーイを飼う事になったのです。最初は利用者に受け入れてもらえるか心配だったのですが、ディーイはもともと持っていたその聡明さと人懐っこさからすぐに図書館での生活になれていきます。果たして他の猫だったらこううまくいっただろうか、と我が家のソファでふてぶてしく眠っている僕の猫を振り返ってしまいました笑。

 

その後、ディーイとヴィッキーは様々な苦難に見舞われつつ、なんとか二人でそれを乗り越えていきます。その間は二人は親友のようであり、親子のようでもありました。

 

そして、ディーイが十六歳を迎えると、段々と体の機能が衰えてきます。猫の十六歳は人間に例えるなら、かなりの高齢になります。もう、いつお別れの時が近づいてきても不思議ではありません。その事に気づいた時、僕はぐっと胸が締めつけられるようでした。それはおそらく、ヴィッキーや図書館のスタッフの方たちもそうだったのでしょう。

 

たくさんの人に見送られて、デューイはこの世を去りました。

 

最後にデューイがどんな事を考え、何を思っていたのか。それは実際にその場にいなかった僕にはわかりません。しかし、最後の瞬間、人はそれまでの思い出を振り返るといいます。

 

デューイの場合も、そうだといいなと思いました。たくさんの美味しい物の事、楽しかった事、お昼寝の時間。楽しかった思い出に包まれて、逝ってくれればいいな、と。

 

デューイがどんなふうにスペンサーの住人たちに愛されていったのか。それは実際に読んでみて欲しいと思います。

 

それでは今回はこのへんで。また次回お会いしましょう。

 

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図書館ねこデューイ 町を幸せにしたトラねこの物語 (ハヤカワ文庫NF)


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