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【書評】著者9年ぶりの最新刊。彼女のパワーは健在でした!谷川流『涼宮ハルヒの直観』

こんにちはこんぱんは。プラスアルファでございます。

 

今回も一冊読み終えましたのでご紹介を。

 

今回ご紹介するのはこちら。

 

谷川流著『涼宮ハルヒの直感』です。

 

実に涼宮ハルヒシリーズ約9年振りの最新刊!もはや前巻の内容を忘れた、という方もいらっしゃったのではないでしょうか!もちろん僕もその一人です!笑

 

イラストは変わらずいとうのいぢ先生。さすがに9年振りともなるとイラストの雰囲気もだいぶ違っていますね。

 

ページ総数は441ページとライトノベルとしてはなかなかのボリューム。発売の瞬間を今か今かと待っていたファンにとっては嬉しいことです。

 

さて、本作は谷川流さん9年振りの最新刊ということで、一体どんな話なのか、付いて行けるのか心配だという人に向けて一言。

 

大丈夫です。ついて行けます!

 

もちろん、前刊の『涼宮ハルヒの驚愕』までを読み返して、記憶を呼び起こしてからの方が楽しめますが。

 

では一体どんな内容になっているのかと言いますと、短編、中編、長編と続くという構造になっています。

 

まず最初のエピソードである『あてずっぽナンバーズ』。このお話は短編で、キョンやハルヒを始めとしたSOS団の面々が初詣に行く、という内容です。小泉くんが何やら妙な数字を口にするところから、物語はスタートします。

 

そして次は『七不思議オーバータイム』。こちらは中編になっていて、北高に交換留学生として着ている金髪少女がSOS団に対してたくさんの〝不思議の資料〟を持ってきます。彼女は実はミステリ研の部員であり、この後のお話の割と重要な役割を与えられるのですが、ここではちょい役でした。

 

そして最後は『鶴屋さんの挑戦』。このお話で、実は著者のやりたかったことが爆発していたのではないかと個人的には思います。

 

話の題材はミステリという広大なテーマを扱っています。ミステリと一口に言っても様々ですが、ここでは「殺人事件をきっかけとして、探偵役が謎に挑む」という比較的オードソックスなタイプを想像していただければいいかと。

 

とはいえ、今回のお話に殺人事件はありませんが笑。

 

さて、では何が著者である谷川流さんのやりたかったことなのかというと、いわゆるミステリ小説を描く、ということですね。あとがきでも語られていますが、古典ミステリを多数引用したり、専門的なミステリ用語をたくさん使ってみたり、キャラクター同士の推理を描いてみたり、といった事だと思います。

 

おそらく、この『涼宮ハルヒの直観』から同シリーズを読み始めた、という方は少ないかと思いますが、仮に少数なりといえどもいらっしゃる場合に備え、一応言い添えておきます。

 

涼宮ハルヒシリーズはミステリではありません。広義の意味においてはそう言える場合もありますが、僕はSF作品だと思っています。

 

それは一番最初の『涼宮ハルヒの憂鬱』から読んでいる読者(何年前の話だよ笑)なら維十分おわかりだろうとは思いますが、言い添えておきます。もし気になられるという方がいましたら、ぜひ『涼宮ハルヒの憂鬱』から読んでみてください。絶対に面白いので!

 

おっと、話が逸れてしまいました。

 

たくさんの引用、そしてミステリ用語を多数しようすること。

 

著者はおそらく、文芸作家のようなことをしてみたいと考えていたのかもしれません。そしてこの9年はそのための準備期間だったのでは?と考えると、僕は何だか自分が恥ずかしくなります。

 

いやだって、もう続刊はでないのではないかとさえ思っていたのですから。これには脱帽です。

 

そして作者のその思惑(たぶん)は実にぴったりとハマッたのだと言えるでしょう。『あてずっぽナンバーズ』『七不思議オーバータイム』はそれぞれが決して独立した話ではなく、一番最後の『鶴屋さんの挑戦』において伏線のような役割を果たしていると言っても過言ではありませんでした。

 

全体的に言って、面白かったです。そしてラストはまた続くのでは?という終わり方でしたので、続刊が楽しみでもあります。

 

というわけで、いかがでしたでしょうか?もし、まだ読んでいない、あるいはシリーズの最初から読んでいない、という人がいましたらぜひ、読んでみてください。

 

それではまた、次回お会いしましょう。さよなら。

 

涼宮ハルヒの直観 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)


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